1.視覚
- 角膜
眼球の前面中央部を覆う膜。水晶体とともに光を屈折させ、網膜に写る像の焦
点を合わせる - 水晶体
虹彩(こうさい)とガラス体との間にある透明な凸レンズ状のもので、レンズとも
呼ばれる。周囲を囲む毛様体の筋肉の収縮で水晶体の曲率が調節され、網膜
に鮮明な像を結ばせる
→水晶体の屈折率が強すぎたり弱すぎたりするのが近視や遠視。水晶体が老
化や何らかの病気で白濁したものが「白内障」 - 虹彩(こうさい)
黒目の部分のこと。水晶体の前面周縁をおおう膜で色素に富む。光を取り入れ
る瞳孔の大きさを変化させ、光量を調節し、網膜に映る像を鮮明にする - ガラス体
水晶体と網膜の間の眼球内部に充満する、ねばねばしたゲル状の組織。透明
で、眼球を内側から支えて形を保持しつつ、瞳孔から入ってきた光を網膜まで
到達させる - 網膜
眼球の一番奥の内壁をおおう膜で、光の強弱と波長(色)を感じる2種類の視
細胞(悍状体と錐状体)が多数含まれる - 悍状体(かんじょうたい)
視細胞の一つで、光の強弱を感知する
→鳥類は悍状体が少ないため、夜の視力はよくない - 錐状体(すいじょうたい)
視細胞の一つで、明るいところで光の波長(色)を見分ける
→夜行性の動物や色覚を持たない動物の網膜には、ほとんど存在しない
2.聴覚と平衡感覚
- 外耳
耳のうち、からだの外についている耳介(耳殻)と、そこから体内にある鼓膜
に通じる外耳道(聴道)を指す。
哺乳類特有の集音装置で、音が来る方向を知るのに役立つ
(両性類や多くの爬虫類には存在しない) - 中耳
外耳から入ってきた音波(空気の振動)を鼓膜の振動に変換し、さらに耳小
骨によって振動を増幅して内耳に伝える - 内耳
耳の一番奥の部分を指し、頭蓋骨の中に複雑に入り組んでいる。外耳と中
耳を経由して到達した音波を感知する聴覚器官と、姿勢やからだの動きを
感知する平衡感覚器の2つの部分がある。
3.味覚と嗅覚、および皮膚感覚
- 味覚
口に入った食物が生じさせる味の感覚(化学物質の種類の違いを感じ取る)
※「甘味」、「苦味」、「酸味」、「塩味」が基本味(近年では「旨味」も追加)
哺乳類では大部分が舌にあり、味蕾(みらい)で感知した情報は神経で延髄
に入り、視床を経由して大脳の味覚野に伝えられる - 嗅覚
空気中を漂ってくる化学物質を感知する遠隔性の化学覚。
受容器は鼻の嗅上皮にある嗅細胞
→におい物質が嗅上皮に溶けると嗅細胞の興奮が起こり、その電気信号が
神経を通じて大脳の嗅球という部分に届けられる - 皮膚感覚
皮膚内に分布する感覚細胞による感覚
※「接触覚」、「圧覚」、「温度覚(「温覚」と「冷覚」)」、「痛覚」がある
→「痛覚」以外の皮膚感覚は、刺激が継続していても時間とともに感じなく
なる(=順応)
以上
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