1.体型
(1)胴の形による分類
- 船底型: 正面から見て胸部が船底のようなカーブを示す(多くの犬種がこの型)
- 扁平型: 細い体および脚をもち、走行に適している(例:ボルゾイ、サルーキー)
- 樽型: 肋骨が丸く張り、胸の深さが肘まで達する(例:ブルドッグ、パグ)
(2)背の形(「き甲(肩甲骨の間の突出部)」~尾)による分類
- 水平型: 直線状(ほとんどの犬種がこの型)
- 湾曲型: 背が腹側へ下がり気味(例:ブルドッグ)
- 弓型: 弓状にしなっており、駿足で走るのにふさわしい(例:グレーハウンド)
2.頭部
- 長頭種: 頭蓋の基部の幅が狭く、相当な長さを伴う犬種(例:ボルゾイ、コリー)
- 中頭種: 頭蓋全体の長さに対する基部の幅の比率が中程度の犬種(例:サモ
エド、スパニエルなど) - 短頭種: 頭蓋の基部が幅広く、長さの短い犬種(例:パグ、ペキニーズ、シー・
ズー)
3.鼻および嗅覚
犬の感覚器の中で最も鋭敏であり、嗅覚の感度は人の約100万倍。
4.耳および聴覚
聴覚は嗅覚に次いで鋭く、直立耳・垂れ耳・半直立耳の3種類に大別される。
5.眼および視覚
- 瞬膜(第三眼瞼)により角膜表面の異物を除去
- 視力は弱い(人の視力で0.3に相当)
- 視野が広く、色の識別が苦手
6.口吻(こうふん:マズル)
額段(額と鼻のつなぎ目部分のへこみ)から鼻先の部分
→急所
7.歯
- 乳歯: 約3週齢で生え始め、8週齢までに生えそろう(計28本)
- 永久歯: 生後3ヶ月前後から生え始め、生後約6ヶ月で生えそろう(計42本)
-切歯(かみ切る):上下6本ずつ
-犬歯(かみ裂く):上下2本ずつ
-前臼歯(かみ砕く):上下8本ずつ
-後臼歯(かみ砕く):上4本、下6本
8.皮膚および触覚
- 全身が毛で覆われており、毛の根元に感覚受容器がある
- ひげや眉毛は感覚毛と呼ばれ、敏感
9.脚
- 鎖骨がないため、回したり横に広げたりすることができない
- 指行性歩行: かかとを地面につけずに、指先だけで歩いたり走ったりする
→疲れにくく、速く長距離を走るのに最適
10.尾
- 運動のための器官(体の平衡、舵取り、ブレーキ)
- 防寒のための器官(体を丸め、尾で鼻先を覆う)
- コミュニケーションのための器官(感情の表現)
以上
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